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探求三昧 by 百瀬直也





 

大地震の前兆 こんな現象が危ない


1月13日の記事で、まだ読みかけだけどということで紹介した本です。
『大地震の前兆 こんな現象が危ない』、池谷元伺著(大阪大学大学院教授)、青春出版社(PlayBooks)、2000年11月20日発行、870円+税

【付記(2006/01/12)】
上記の版はなくなって、2005年に改訂版が出ています。こちらです。↓
【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)

【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)


地震予知の可能性に関して、非常に重要な内容が含まれた本です。
著者は大阪大学大学院の池谷元伺教授で、専攻は宇宙地球科学です。この人は地震の前兆現象の多くは、地震の発生に先立って生じる電磁パルスで説明できると主張しています。
この本では、動物、植物、気象、家電製品などに見られる異常な前兆現象を、豊富な実例をもとに紹介し、そのような現象がどうして地震の前兆として発生するのかを、わかりやすく説明しています。
この本に書かれた前兆現象をすべて紹介するわけにはいかないので、私が赤線を引いた部分の中から、特に重要だと思われるところをいくつかピックアップしてみます。

  • 阪神淡路大震災の前に、大阪府のいくつかの水族館では、直前の半月間で10匹の魚が水槽から飛び出したり、1週間前からナマズの類が暴れ出した。
  • 動物病院長の話では、阪神淡路大震災の前に20%のイヌと25%のネコが異常行動を示していた。
  • 阪神淡路大震災の前日に、仏壇のロウソクに火をつけようとしたが、マッチの火が逃げてしまった。「神前、仏前のロウソクの炎が弓なりに曲がるか砕けると地震」ということわざがある。→これらも電磁波の影響によって説明がつき、またトルコ・イズミット地震の8〜9日前に、通常の3倍の漁獲量があった。
  • 台湾大地震の直前に、多くの地域でミミズの大群が地中から現れた。
  • 三陸地震(1933年)の前に、ウナギの大群が海岸に現れた。→実験の結果、ウナギは電磁波に非常に敏感であることがわかった。
  • 米国では、行方不明になった犬や猫を探してほしいという新聞広告が、地震の前に増える。
  • 中国では、地震の8日前にインコが騒ぐという。
  • 中国・唐山地震の前夜に、養鶏場で1000羽のニワトリが騒ぎ始めた。ニワトリが夜に鳴いたら要注意。
  • カラスは大勢で早口でギャーギャーまたはグヮーグヮーと鳴きわめき、騒いだり、いなくなったりする。
  • 中国・海城地震の前に、雪や氷で覆われた地表に蛇が現れ、凍え死んでいた。また、カニが民家の屋根の上に上がっていた。
  • 阪神淡路大震災の前の動物園では、アシカ、ワニ、パンダ、オウムなどの異常行動が見られた。
  • トルコ・イズミット地震の前後に、クラゲが大量発生した。
  • 地震の前に魚類やカイコが整列行動をとる。→実験によって確認。電場に対して垂直に並ぶ(体内に流れる電流が低減するため)。
  • 竜巻雲、蛇状の雲、うろこ雲、筋状の雲、放射状の雲や地震前夜の発光が地震の前兆現象であることは、電磁波の増加によって説明できる。
  • 地球の表面を伝わる電磁波ならば、震源から1000キロ離れたところでも、干渉し合って縞状の地震雲をつくり得る。
  • 冬の日本海上には北西から南東へ向かう筋雲が現れやすいが、晴天の日に筋雲や帯状の雲が現れたら、地震雲と疑う必要あり。
  • 地震の前に、家電製品のスイッチが勝手に入ったり、リモコンが不調になったり、蛍光灯が薄赤く灯ったり、テレビ・ラジオのノイズが増えたり、パソコンが誤動作することは、電磁波パルスによって説明でき、また実験によっても確認されている。
  • 中国では、地震の10時間前にオジギ草が倒れた。こうした植物も電磁波に敏感であることが実験で確認された。
  • 阪神淡路大震災の前に、ユリの花が風もないのに微妙に揺れていたり、椿の花が300個以上の花をつけたという報告あり。

池谷教授によると、地殻が割れる岩石破壊によって、電磁波が発生するといい、地表に現れた電磁波パルスを動物や植物は敏感にキャッチするとのこと。
電磁波による前兆現象は地震発生の6〜9日前にピークとなった後でいったん沈静化し、地震発生の1〜2時間前に二番目のピークを迎えるそうです。
地震雲については、たしかに地震の前兆現象としての電磁波パルスによって発生するが、防災のためには使いにくい対象であると書いています。

最後にこの本から、池谷教授のことばを引用します。

動物の異常行動やその他の前兆を調査し、地質学の立場から経験式を導いてきたのは、最近も『予知と前兆』という本を出版した力武常次教授ぐらいである。動物の異常行動などを研究すると馬鹿にされるからと、現役の地質学者は誰も研究していない。
−『大地震の前兆 こんな現象が危ない』、池谷元伺著、青春出版社より

まずは可能ではないかと夢を持って少しでも被害を減らす方法を考え、人事を尽くしたなら、あとは神の領域である。
−『大地震の前兆 こんな現象が危ない』、池谷元伺著、青春出版社より

阪神淡路大震災新潟県中越地震で、多くの人々の命が犠牲になっているというのに、日本のほかの科学者たちや政府は何をやっているんだと言いたくなりますね。
先駆者というものは、この池谷教授のように、時によってはまわりの声に耳を貸さずに自分の信念を貫く人のことでしょう。

地震の前兆現象について関心がある人、詳しいことを知りたい人には必読の本だと思います。
ちなみに、昨日近所のリサイクル書店で、同じ著者による『地震の前、なぜ動物は騒ぐのか』(NHKブックス、1998年)を買いました。
今回紹介した本は、じつはこの本の内容が一般の人々にとってちょっと難解だという声があったために、もっとわかりやすい本をということで書かれたものだそうです。

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)

22:15 60773

追記(2011/08/19)

池谷元伺名誉教授は、2006年3月14日、心不全のため死去されました。
停年65歳でした。
科学者として非常に先駆的存在だったので、非常に残念です。


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