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【前兆】ニュージーランドのクジラ145頭座礁は地震前兆だった~直後の地震との対応は?

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11月24日以降、ニュージーランドではクジラの座礁が続いたが、付近で発生した地震の前兆だったようだ。
先月、鯨類の集団座礁は地震とは関係ないとする研究発表がなされたが、これを嘲笑うかのように起きた座礁例と地震との対応関係を検証する。

【目次】

 

11/24夜:マッコウクジラ145頭

まず、11月24日夜に、ニュージーランド南島沖の島で、ゴンドウクジラ145頭が浜に座礁していたのが発見された。
発見場所は、南島沖スチュワート島のメイソン湾。


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この座礁例は頭数が多いためか、日本でもニュースに取り上げられることが多かった。
そこでは、「クジラ」としたり「イルカ」としたりで、定まっていない。
これは何故かというと、ゴンドウクジラ属の鯨類は、クジラ類ハクジラ亜目マイルカ科に含まれる小型のクジラの一群だからだ。
クジラとイルカの境界というのは、あまりはっきりしていない。


鯨類(クジラ・イルカ)の座礁はニュージーランドでも頻繁に起きているが、大半は単独の個体の座礁で、これだけ多くのマスストランディング(集団座礁)の例はそう多くない。

対応する地震

その翌日の11/25 8:42(日本時間)、ニュージーランド南島沖でM5.8、深さ10kmの地震が発生した。
また翌26日にも、同じ震源でM4.9、深さ10kmの地震も発生した。


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震源は、集団座礁現場から180kmほどの距離だったが、M6近い地震の規模と震源の深さ(後述)を考慮すると、前兆現象だといえるのではないか。

2011年2月20日:ゴンドウクジラ107頭

スチュワート島では、2011年2月20日にもゴンドウクジラ107頭が座礁したケースがあった。
その時には何があったかというと、2日後にカンタベリー地震(M6.1、深さ5km)が発生した。


それは、東日本大震災の3週間ほど前のことだった。
座礁地点は震源から約600km離れていたことが、前兆とするには一つの課題点だろう。
だが、この地震のように震源が非常に浅い場合は、地下での電磁波が強力になり、そうでない場合よりも広範囲で座礁などが起きるのかもしれない。

11/25夜:ユメゴンドウ12頭とマッコウクジラ1頭

今月には、ニュージーランドの北島でも25日夜に、ユメゴンドウ12頭とマッコウクジラ1頭が浜に打ち上げられていた。
北島ノースランドでは、ユメゴンドウ12頭のうち4頭がナインティマイル海岸で絶命したが、8頭を別のララワ海岸に移して海に戻そうとした。


24日朝には、北島の別の海岸でも15mのマッコウクジラのストランディングがあり、息絶えていた。

対応する地震は?

25日夜の12頭+1頭のケースと、24日朝の1頭のケースでは、どちらもこれといった対応する地震が起きていない。
北に1000km以上離れたトンガのあたりではM5クラスが頻発しているが、結びつけようとすると、こじつけになってしまいそうなので、やめておく。


上記の例はストランディングから1週間経っていないことを考えると、今後ニュージーランド周辺でM6~M7クラスあるいはそれ以上の大きな地震が起きれば、それが前兆だったということもあるかもしれない。

鯨類の座礁と地震発生の傾向

これまで多数の鯨類のストランディング事例を解析してきて、わずかだが見えてきた部分がある。
それは、鯨類の座礁地点から地震の震源までの距離、として地震の規模との相関に関することだ。


鯨類の座礁の後で起きる地震の規模と座礁地点からの距離の関係は、今のところはまだ大雑把だが、以下のように考えている。

M4クラス:100km未満
M5クラス:100km以上
M6クラス:200km以上
M7クラス超:300km以上


前述のように、地震の震源の深さが比較的に浅い場合は、通常よりも遠方でストランディングなどが起きるのかもしれない。
上記の規模の目安以上に距離が離れている場合、だいたいは震源が浅いことが多いようだ。


また、実際はこれに座礁から発震までの経過日数の要素が加わり、より複雑になってくる。
地震の規模が大きくなるほど、日が経っていても座礁が起きることが多いということだ。


以上はあくまでも現時点での推定だが、より多くのデータを解析することによって、より精度を高めて行きたい。

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