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探求三昧 by 百瀬直也




【地震予測】0から始める大気ラドンガス濃度測定の方法~地震前兆研究家・百瀬直也が行う方法を紹介


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地震予知活動に有望とされる大気中ラドンガス濃度の測定を、一般人でも比較的容易に行うことができる方法を紹介する。
これは百瀬が2019年6月から始めた方法論に基づくが、他の製品や若干異なる方法でもできるように、なるべく汎用的に解説することにしたい。


前提事項

大気中のラドンガス濃度は、地震発生前に上昇し、その後に下降を始めた後で地震が発生するといわれている。
このことは、世界の多くの科学者が認めるところだ。
このラドン濃度と地震発生の関係の法則が認められ、政府機関などが本格的に全国各地で測定を始めれば、地震予知活動に役立つと思われる。

だが、日本では残念ながらそこまで至っておらず、一部の研究機関(地震関連以外の意図で)や民間人が測定するにとどまっている。

現在、「大気中ラドン濃度グラフ集」のサイトでは、札幌、市川、練馬、奈良、大阪東部、広島の観測点での計測値をグラフ化し、Web上で公開している。

このため、観測点近くで起きる地震については、ある程度予測が可能となっている。

一般人が測定する意義

前述のように、政府機関はこのような地震予知活動をやってくれない。
そのため、このような観測を民間で行う人々が日本の各地で増えて、Webなどで公開してくれれば、いざという時の大地震の発生を事前に把握でき、犠牲者を減らす減災に役立つことだろう。

近年は、私が購入したような比較的安価なラドンガス測定器によって、TwitterやブログやSNSで日々その値を公開している人がいる。

だが、このような個々の値を見ても、それが地震の前兆なのかどうかは、わかりずらい。
そこで、過去数日間の値によってグラフを描くことが望まれる。

このような手法によって、自分が住む地域の近くで観測値を公開してくれれば、直観的に近々地震が起きそうであることがわかり、防災意識を高めることが可能となる。

ラドン濃度上昇後の地震発生の例

実際に、ラドン濃度が上昇した後で地震が発生した例を示す。
下記のグラフは、2016年11月の市川観測点のデータ。

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このグラフ上では、2016/11/14頃から上昇を始めて、11/15と11/18頃に2回ピークを迎えた後で下降し始めた。
そして、11月22日5:59に福島県沖でM7.4、最大震度5弱の地震が発生した。
仙台港では144 cmの津波を観測した。


この場合、平均値から4日ほどでピークに達し、その後4日間で20Bq/m3ほど下降した時点で発震となった。
市川市から震源までの距離は約130kmで、M7.4という規模を考慮すると、前兆現象としてあり得るのではないか。

次の例は、下記は、2013/01/15~02/15の札幌観測点のグラフ。

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1/26あたりから上昇が始まり、2/2にピークに達した。
そして下降を始めた2013/02/02 23:17に、北海道十勝地方南部でM6.5、最大震度5の地震が発生した。

この場合は、平均値から8日ほどかかってピークに達し、下降を始めた直後、1日ほど後で地震が起きたが、このような例もあるようだ。
札幌観測点から震源までの距離は約180kmと遠いことが問題として残り、同時期により近距離でM4クラスの地震も起きていたため、前兆だったかの判断は多少難しくなる。

ラドン濃度測定は個人でも可能

このようなラドンガス濃度測定を日本の各地でより多くの人々が行ってくれれば、それだけ細かいレベルで大地震の前兆を予測可能になる。
そこで、私も2019年5月に念願のラドンガス測定器を購入した。
これは、Measure Worksが販売するRGD-PS3という小型ラドンガス測定器だ。

米Family Safety Products社製のRadon Gas Detector Pro Series 3を、日本向けに仕様変更した製品。
世界で10万台以上の販売実績があるとのことで、日本でも地震予測目的でラドンガス測定を行う人の大半が利用している。

私はメジャーワークスの通販ショップで、定価2万8千円のものを2万1千円ほどで購入した。
現時点で、おそらく最も安価に入手できる製品で、性能の面でも評価が高い。

用意するもの

自分でもラドン濃度の測定をやりたいと言う人は、以下に挙げる物を入手する必要がある。
必須なものと、そうではなく、あった方が便利になるというレベルの物を分けて説明する。
ちなみに、必須なものだけでも、最低価格は合計2万5千円ほどするだろう。

【必須なもの】

(1)ラドンガス測定器

私が使用している製品RGD-PS3は、測定精度を保つために購入後1年毎にメーカーに送り返して調整が必要だとされている。
だが、米国へ返送すると高くつくため、販売元では下取りして新規購入することを推奨している。
下取り価格は1万6千円となっていて、2年目以降から毎年それだけの出費が必要となる。

そんなことは購入する前に知らされておらず、愕然とした。
だが、同製品を使っている人の中には、7年間調整なしで使い続けている人もいるようだ。
高精度の測定が必要でない限り、地震前兆として大気中の低濃度の値がわかれば良いというレベルでは、毎年の調整(実質的には買い替え)をしなくても何とかなるようだ。

この製品は、7日間(Shortモード時)又は通期(Longモード時)の平均ラドンガス濃度値をLED表示する。
あくまでも平均値を表示するものとなる。
地震予知目的では、必ず「S」モードで表示させる必要がある。

平均値以外の過去の値を遡って表示したりできないので、これだけでは常時測定器とにらめっこして毎時値をメモしなければならない。
いくら私が自宅勤務で、家にいることが多いといっても、夜間の就寝時や外出時には測定できなくなってしまう。
そこで、ソリューションを考えた。

(2)ネットワークカメラ(YouTube Live対応)

測定器の値を上記ライブ配信するには、ネットワークカメラが必要となる。
だが、普通のインターネット上のライブカメラでは、就寝時や外出時の測定ができないという問題を解決してくれない。

そこで、YouTube Liveという無料ストリーミングサービスを利用することを考えた。
そのためには、YouTube Live対応のネットワークカメラが必要となる。

私がこのために購入したのは、I-O DATA ネットワークカメラ TS-WRLP/Eという製品。
Amazonで1万1千円ほどしたが、その後に、この用途だけならばもっと安い製品でも良かったことがわかってきた。

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YouTube Live対応のカメラは3千円くらいからあるが、安い製品は大体海外製で、その点では私が購入したI/Oデータの製品は耐久性やアフターサービスの点でも安心できる。
他の製品としては、前述のように3千円ほどで買える「AUSDOM ウェブカメラ AW335」といった製品があるが、使用したことがないため、品質のほどはわからない。

(3)インターネット接続環境(ルーターなど)

これは、普通の家でインターネットに接続していれば、問題ないだろう。
PCがなくて、ネットはスマホだけという家では、初期設定などが若干面倒になる。

ちなみに、うちではソフトバンクAirというWi-Fiルータでインターネット接続のサービスを利用していて、I-O DATA ネットワークカメラを、ルーターとの中間にかましたHUBに有線でつないでいる。
このカメラは単体でインターネットに接続できるので、専用のモニターソフトをインストールしているPCを落としても、YouTube配信は問題なくできる。

(4)PC

前述のモニターソフトはPC版以外にスマホアプリもあり、PCがなくても何とかなるが、カメラの初期設定時などにPCを全く使わずに利用開始できるかどうかは、調べていないのでわからない。

【あれば便利なもの】

(1)Excelなどグラフ作成PCソフト

グラフ作成用に使用するもので、Excelでなくても、マイクロソフトオフィスの互換ソフトなどグラフが作成できれば良い。
ちなみに私はWPSオフィスという互換ソフトを利用している。

グラフ作成は必須ではないが、前述のように全く作成しないと閲覧する人々に対して不親切で、前兆現象が起きているかどうか、わかりずらくなる。

私は毎日、最新のグラフをPC上のExcel互換ソフトで更新し、その画面キャプチャを取って、FTPソフトを使って契約しているサーバー上にアップロードして、下記の通り公開している。

ちなみに、私がブログで利用している「はてな」では「はてなグラフ」というサービスを提供していて、Web上でグラフのデータを入力してグラフを表示してくれる。
これだと外出時でもグラフを更新できるメリットがあるが、グラフィックセンスがイマイチなので、上記のような原始的な方法を敢えて行っている。

(2)使っていないスマホ/タブレットPC

これは、作成したグラフを表示するもので、私は使用していないASUSの7インチタブレットPCをラドン測定器の脇に置いて、YouTube Liveに映るようにしている。

私のYouTube Liveチャンネルでは、説明分でWeb上のグラフへのリンクを記していて、上記グラフを表示できるようにしている。

(3)時計

時計も必須ではないが、YouTube Live画面上で現在時刻がパッと見でわかる点と、自分で遡って再生する際に目的とする時刻に簡単にアクセスできるメリットがある。

私はこのために、リズム時計の電波目覚まし時計を4700円も出して買ったが、真っ暗になってもYouTube上で見えるように、あえて高い電光式デジタル文字盤のものを選んだ。
文字盤が大きく光が美しく、表示色が変えられるところが気に入っている。

立ち上げ時にやること

以上の必要なものを揃えたら、以下のような設置作業を行う必要がある。

ラドンガス測定器の設置・初期設定

まず、ラドンガス測定器の設置と初期設定だが、この製品は非常に多くの制約事項や条件がある。

RGD-PS3の説明書によると、避けた方が良い設置場所は、以下のようなところがある。

・冷暖房器具、換気扇、ファン、外壁(30cm)、床(50cm)、ドア・窓(1m)の近く(カッコ内の距離だけ離す)。
・過度な高温環境(火気、直射日光、高湿度な場所など)
・テレビ、ラジオ、コンピュータなど電子機器の近く。
・カーテンや家具など空気の流れを遮断する物の近く。
・台所、洗濯場所、浴室など水回りの近く。
・埃の多い場所。

このように、一般の自宅では中々適当が設置場所が見つからないかもしれず、その点は購入前によく考えた方が良いだろう。

初期設定といっても特にすべきことはなく、ただACアダプターを接続して電源投入するだけで、その後に初めて測定値が表示されるまで48時間ほど待つだけだ。

ネットワークカメラの設置・初期設定

私が購入したI-O DATAのTS-WRLP/Eは、PC上で設定する場合は、フリーのQwatchというソフトをI/Oデータのサイトからダウンロードして、PCにインストールする。
すると、下記のような設定画面が表示される。

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このネットワークカメラを使用する点で、十分なIT知識がなく、インターネットの接続などを自分でできないという人には、かなり敷居が高いだろう。
私と同様の方法でYouTube Liveを利用してラドン濃度をネット上で公開したい場合は、この点をよく検討してからネットワークカメラを購入した方が良いだろう。

とは言っても、設定値は初期値のままでも行けて、変更の必要がないものが多い。
YouTube Live利用時に絶対必要となる設定値は、「YouTubeライブストリーミング配信設定」の部分。
ここで、「サーバーURL」と「ストリーム名/キー」の2つは、後述するYouTube Liveを開始した際に表示される値で、それをメモしておいて、入力する必要がある。

これを行わないと、このカメラでYouTube Liveの配信ができない。
また、一旦カメラの電源を落とすとYouTube Live配信が終わってしまい、上記の設定を再度行う必要がある。

YouTubeアカウント作成

これは、多くの人がYouTubeのアカウントくらいは持っているだろうから、説明は不要だろう。
YouTube動画をまったく投稿したことが無いという人は、そもそもラドン濃度の公開などやろうと思わないだろうが、そういう人は別途専用のWebや本などで勉強してください。

私もそうだったが、ラドン濃度の公開のためだけに新たにYouTubeアカウントを作る必要はなく、私の既存のチャンネル「QUEST TV by Naoya Momose」を利用した。

YouTube Liveでライブ配信を開始

YouTubeアカウントがある人は、PC上ならば「動画または投稿を作成」のカメラのアイコンをクリックして、「ライブ配信を開始」を選択する。

ライブ配信というとビビるかもしれないが、私の場合は音声なしでカメラの映像を垂れ流しするだけなので、それほど難解なことはない。
初めの設定がうまくいけば、後は放置しておけば良い。

そのあたりの手順は、たとえば下記のサイトで懇切丁寧に解説していて、特に私のと同じカメラTS-WRLP/Eの利用を前提にしているので、わかりやすいと思います。

以上の手順がうまくいけば、YouTubeライブストリーミングが始められるはずだ。
ちなみに、ラドン濃度の測定値を配信するだけならば音声は不要なので、私は音声録音はOFFにしている。

こうして、下記のようにストリーミング配信が開始される。

これで、世界中の人が見てくれるようになる。
そのためには、タイトルや説明を英語でも書く必要があるが。

Webサイト、ブログ、SNSなどで周知

ライブストリーミングによって、映像をYouTubeで配信できるようになったら、自分がWebサイト、ブログ、SNSアカウントなどを持っていれば、その場を借りて人々に周知する。

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ラドンガス測定器の値を測定する

ライブ配信が始まったら、これを参照して、ラドン濃度の値を毎時記録する。
1時間も睡眠をとらない人はこの世には少ないだろうから、普通は就寝時の撮影分をYouTube Liveで参照することになる。

また、私は外出中は時間が許す限り毎時タブレットからYouTubeにアクセスして、値をタブレットにメモする。
ちなみに、私はだいぶ以前から「SimpleNote」というフリーウエアを利用している。
これは、PCとスマホのアプリがあり、PC・スマホ・タブレットなど異なる端末間で自分が作成したテキストデータを共有できるという便利なソフトだ。

無料アカウントを作る必要があり、Web上からアクセスしてログインするか、または専用のPCアプリを使用しても良い。

本来は外出時のチェックは必須ではなく、帰宅後にYouTube Liveで過去にさかのぼって再生すれば良い話だが、それを行う手間が省けることになる。

…と、ここまで書いてからYouTube Liveの過去の再生をやってみたら、過去にさかのぼれるのは最長で24時間であることが今わかった。
ということは、24時間以上も家を留守にする場合は、やはり出先からの確認が必要となるのだ。

注意事項

この私が考案したシステムを利用するには、以下のような注意事項がある。

ラドンガス濃度は、風当り、時刻、季節、土壌、大気圧、地下水水位、降雨、温度などに影響されて値が変わる。
非常にデリケートなもので、たとえば室内の窓を開けるかどうかによっても若干測定値が変わってくるかもしれない。

初期の測定値の表示は、電源投入後約48時間かかる。
また、設置場所を移動した時には、環境が変わったということで、測定器の電源を抜いてメモリをリセットして電源を再投入して、また48時間ほど待たなければならない。

YouTubeLiveのストリーム配信は、いったん停止してしまうと復活できず、新規に別のストリーム配信を始めなければならない。
すると既存のURLは変わってしまうために、ネット上で再周知が必要となる。

普通は就寝時は測定器を設置した部屋の電灯を消すだろうから、その間にYouTube Liveで撮影が続行できるほどの最低限の照度が必要になる。
そのために私はUSBミニライトを購入したが、電光表示デジタル時計と、その後に導入したタブレットの照度で、ライトなしでも何とか測定値が読めるほど明るくなった。

一昨日2019/06/08から測定値の表示が始まったが、梅雨に入り、翌日の午後から雨が降り始めた。
雨の日の測定値には、注意が必要だ。
下記のグラフのように、6/9午後から雨が降り出して翌日の今日もずっと雨が降り続いた。

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ここで、ラドン濃度が19ベクレルくらいから急降下して、その日の夜に16まで下がり、その後に急上昇した。
説明書を読むと、降雨が始まると急に濃度が下がり、その後の数時間から数日の間に今度は急上昇することがあるという。
そのため、これを書いている2019/06/10夜時点では、別に地震の前兆の要素があるのかどうかわからない。

おわりに

以上書いてきたことを考慮すると、誰にでも簡単に始められると思っていたが、実は人によっては敷居が高い部分がありそうだ。
私は25年間ソフトウエア開発を行ってきた元SEなので、自分にとって簡単なことも、他の人にとってはそうではないこともあるかもしれない。

これから同様にラドンガス測定器を購入して測定値をネット配信したいと思う人は、以上の点を考慮して、自分にも可能かどうかを判断していただきたい。

このシステムは、必須なものだけだと、最低2万5千円くらいで揃うだろう。
ただし、3千円くらいのネットワークカメラでは、耐久性や性能の点で問題ないかどうかは私にはわからない。

私の場合は、今回のために下記のような出費があった。

・ラドンガス測定器:2万1千円
・ネットワークカメラ:1万1千円
・MicroSDカード:1400円
・デジタル時計:4700円
◎合計:約3万5千円

私と同様にして、ラドン濃度測定値をインターネット上で公開すれば、防災・減災上で大いに人々の役に立ち、また一人でも命を救うことができるかもしれないだろう。
そういう想いで、急遽このページでノウハウをまとめることにした。

個人的に、特に測定器の設置を望んでいるのは、東北、中部、四国、九州の各地方だ。
たとえば、私以外に東京都で同じラドンガス測定器を持っている人を知っているが、23区内と多摩地区の違いで、測定値が異なれば、地震が起きる地点を絞り込むのに役立つことだろう。

YouTube Livbeによる収益

蛇足的に書くが、前述のように初期投資が必要で、「こづかい生活」を送っている人などにはその出資が痛いところだろう。
だが、YouTube Liveで視聴者がある程度増えれば、それに伴って収益を得ることができ、そうすれば初期投資分くらいは回収できる可能性が出てくる。

ただし、長年YouTubeをやっている私でも、過去には「ユーチューバー」だったが、ずっと投稿する暇がなく、今までは「予備軍」に落ちている。

ユーチューバーになるためには、下記の2つの条件がある。

  1. チャンネル登録者が千人以上いること。
  2. 年間の再生時間が4000時間以上。

上記の条件のうち、2番目を満たしていないのだ。
だが、今回のライブ配信を始めれば、数カ月で満たすようになるかもしれない。


【参考】
・メジャーワークスWebサイト


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