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探求三昧 by 百瀬直也




【前兆】多発するクマ出没は大地震の前兆か?+3.11の3カ月前からテレビの異常が起きていた+大阪で鳥の前兆?


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今日の2本目の記事は、地震の前兆現象に関する読者の方々の情報を紹介する。
岐阜県のクマの出没、阪神淡路大震災と東日本大震災の前に体験した前兆現象などだ。
大地震の前兆現象として非常に貴重な例が含まれるので、ぜひ読んでいただきたい。


岐阜県のクマ出没多発

まず、岐阜県で多発しているというクマ出没についての情報を。
「ぎ」で始まる名前はあまりないので、君代さん(仮名)とする。

7月17日(水) 18:18受信

地震前兆としての熊の出没についての記事、拝読しました。

これは、7/16の記事で書いた、日光ほか各地でクマ出没が多発している件のことだ。

これについては、私も最近気になっていたので、実は少し調べていたタイムリーな話題でした。
それを今日本格的に調べて一応の結果を得ましたのでお知らせします。

私は恵那市の防災メールに登録しており、それによって熊の出没を知ることが出来ます。
最近熊の出没がどうも多いように感じていました。
しかも、ここ最近は人が襲われる事故が数件起きています。
これは恵那市では結構珍しいこと(ここ4年の間において)ではないかと思います。
恵那市のお隣の中津川市の山中に住んでいらっしゃる方は、
最近明らかに熊の出没が近辺で増加し、畑を荒らされるようになってきていると。
つまり、人の周辺に近づく熊が増加しているということなんです。
熊が異常行動をするようになっていると考えられないでしょうか。

メールを受信した17日以降も、毎日のようにクマ出没が発生している。
岐阜県のクマ出没情報は、下記サイトでも最新情報が得られる。


一般的には、クマの出没がある地域で多発していても、それがすべて地震の前兆としての宏観異常現象であるとは限らない。
たとえば山中でエサとなる木の実が不作だったりして、里へ下りてくるクマが増えるなどの原因も多い。

クマ出没の統計

環境省により、熊の出没データが県別・年度・月別に集計されているものがあります。
http://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/syutubotu.pdf


この長野県と岐阜県のデータを調べてみました。
岐阜県においては、飛騨高山といった北部の方が圧倒的に熊は多いので、
大半はそちらだろうと思います。

すると、2014年(平成26年)に熊の出没の異常な増加がありました。
岐阜県は例年300~500件ほどのところ、1446件。
長野県は幅があり、600~1700件ほどのところ、2848件。
そして、月別で見ると、その異常な出没のピークは9月にあります。
岐阜県のその前後の年は7~9月はおおよそ100件に満たなかったりするところ
2014年9月は376件と激増。
長野県はせいぜい数百件だったところ、2014年9月は787件。
そして、その後11月まで続き、12月まで引きずった感じでした。

長野県においては、熊による人身被害も31件32名と26年度が突出しています。
http://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/injury-qe.pdf


エサとなる木の実の作柄についてのデータもあります。
http://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/ketujitu.pdf


凶作の年はエサ不足で人里に現れるとか、豊作の翌年は頭数が増加して人里に現れると言われていますが、
確かに2014年は岐阜は凶作、長野は凶作気味ですが、前年が豊作というわけではないので、頭数が激増したわけではなさそうに思います。


お株を奪われたというか、かなり深い探究で感心する。
調査については、あまり補足することがなさそうだ。

都市別のクマの出没だけでなく、その年の何月頃が多いかまで、よく調べられている。
そして、2014年はエサが豊作であったのに、クマ出没が多発していることに注目している。

長野県神城断層地震

そして2014年に何があったのかというと、
9月27日の御嶽山の噴火と11月22日の長野県北部地震(神城断層)M6.7でした。
噴火と地震の場所と、この異常な熊の出没件数増加とを考え合わせると、
これらに全く関係性はないとは言い切れないのではないかと思います。

エサについては、これまで豊作の翌年は凶作と、サイクルを繰り返していたそうですが、
近年はそれが狂ってきているとのこと。
ですので、エサによる異常繁殖での人里への接近というより、
耕作放棄地や空き家等の増加により、境界線があいまいになってきた
という理由の方が大きいかもしれません。
が、人まで襲うようになってきたのは、何かが熊を異常な興奮状態にしているかもしれない、
とも思います。

熊の出没はだいたい3月頃から11月頃まで続き、
中山間地域では6月中旬から7月中旬までが繁殖期で多く出没するのが通常のようです。
長野県では本来は8月がピークのようですね。
 岐阜県の今年のデータがまだ出ていない(市ごとに出されている防災メールの数が
反映されていません)ため、まだ傾向はわかりませんが
日本全体の5月までの状況を見ると、石川県、福井県、山口県が多いようですので
注目しておくべきかもしれません。

以上、お役に立てれば、少しでも多くの人を救えるデータになれば幸いです。

たしかに、クマに限らず、イノシシやサルなどもそうだが、本来は人里離れた場所に生息する動物が人里に出没するだけでなく、狂暴化して人を襲ったりするケースが地震の前に見られるようだ。

実は私も以前から、長野県神城断層地震の前兆現象に着目していた。
この年の秋には、クマに限らず、岐阜県に限らず、様々な動物の異常行動が見られていた。

これらは、下記の『地震前兆百科』の「クマ」の項でまとめている。


上記で書いているように、クマの出没は、長野県(長野市、塩尻市、大町市、安曇野市など)、岐阜県(高山市)、新潟県三条市、栃木県那須町、福井県(福井市、鯖江市)、富山県南砺市、、滋賀県米原市、埼玉県飯能市、神奈川県相模原市などであった。

上記ページでは、クマとイノシシの出没地点の分布マップを作成しているが、それをここにも貼り付けておく。
ただし、これはブログ執筆のために1時間程度で調べたもので、あまり体系的とは言えない。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/n/nmomose/20141125/20141125230919.jpg


私も君代さんと同様に、これらのクマ出没が長野県神城断層地震の発生と全く関係ないとは思えない。

粥占

ここで、君代さんの調査から離れて、別の観点から、地震との関連を見てみたい。
それは、岐阜県の粥占ではどういう結果が出たいたかということだ。

岐阜県高山市の伊太祁曽(いたきそ)神社(岐阜県高山市丹生川町)で毎年1月に行われる「管粥(くだがい)神事」の結果は、注目している。
2017年には、TOCANAの粥占の記事でも紹介している。

2015年の神事では、天災の項で「雪と台風に注意」と出たが、その年は鬼怒川堤防の決壊をはじめ、台風18号の大雨による洪水など、水による被害が多発した

2017/01/14に行われた管粥神事では、その年中に岐阜県周辺あるいは中部地方のどこかで大地震が起きるということを示唆していた。
そして、2017/06/25に、長野県南部でM5.6、最大震度5強の地震が起きた。
岐阜県では、強めの地震は滅多に起きない。

では、今年の伊太祁曽神社の筒粥神事の結果はどうだったかというと、「今年は地震や雪の災害は少ない」ものの、「雨や台風は心配」という結果となった。

だが、前述のようにクマ出没が地震の前兆かもしれず、あまり油断はできない。

大阪で鳥の前兆現象?

次に、大阪府の織江さん(仮名)とするが、下記のメールをいただいた。

2019/07/19 10:55受信

いつも興味深く拝見させて頂いております。
私の実家が淡路島です。阪神淡路大震災の時の事ですが…母の話では、前日にやたら金魚が跳ねていたのを不思議に思ったと。
あと、飼い猫が地震の直前に外に出してくれと起こされ、布団に戻った瞬間に地震がきたそうです。
すでに漁に出ていた漁師さんが、地震発生時、島で火柱が上がるのを、海から見たそう。
多分放電の事かと思います。

それで最近、やたら金魚が跳ねるのが気になっています。
大阪北部地震の震源地がちょうど淀川にかかる枚方大橋あたりだったのですが、橋と平行して大きなパイプ(水道管?)があります。
最近そのちょうど真ん中のところに、たくさんの黒鵜が集まって止まっています。
大きな橋なのにその箇所だけに止まっているのです。
そういえば、昨年の地震の前に同じ光景を見た事を思い出しました。
いつも8時前後にその場所を通るのですが、車を運転中で写真を撮る事が出来ません。
あと、地震前に夜中のカラスの鳴き声が気になりました。

それとすぐ近くに枚方パークという遊園地があるのですが、小高い斜面というか丘にあり、観覧車、園内にはヤシの木、また桜の木も、たくさんあります。
海岸線ではありませんが…
最近京都、大阪北部、和歌山、奈良と小さな地震があり、気になりましたのでメールをさせていただきました。

織江さんにメールを返信したところ、アドレス不明で返ってきた。
この場をお借りして、情報をありがとうございます。

金魚の件は後述するが、ハトなどが電線の上に多数並んでとまっていたりというのは、大地震の前に見られる現象だ。
もちろん、地震の前だけとは限らないだろうが。

カラスの場合は、よく聞くことだが、たとえば夜中にカラスが鳴いたからといって、必ずしも地震の前兆とは限らない。
非常に賢い知能が高い鳥で、たとえば天気の変化なども察知すると独特の鳴き方で仲間に知らせたりするらしい。

そのため、カラスの前兆云々を言うならば、生半可な知識ではなく、カラスの生態をよく勉強してから判断するくらいの慎重さが大切だ。

織江さんの場合は、大阪北部地震の前にカラスが鳴くのが気になっていたというのならば、いつもと何かしら違った点があり、前兆だったのかもしれない。

魚を飼いたい

金魚といえば、実は私も金魚やメダカやグッピーなどを飼いたいと思っている。
以前にある人から小さな水槽をいただいたので、魚など飼った経験は全くないので、息子の夏休みの観察もかねて、メダカでも飼ってみようかと考え中だ。

大きな金魚などが1匹2匹いても中々わからないが、地震の前に魚類が示す典型的な前兆現象の一つに「整列」がある。

金魚などが水面上に跳ねる現象も、地震の前によく見られる典型的な前兆現象だ。
水槽から飛び出してしまう魚類もいて、中には飼い主が気づかずに命を落とすケースもある。

整列も飛び跳ねも、池谷元伺・大阪大学名誉教授がわかりやすく解説されていて、これらは地震前に発生する水中の電流による痛みを回避するための行動だろうという。

「整列現象も?」と思う人もいるだろうが、震源方向から見てある角度の方角を向くと、流れる電流が軽減するということを経験的に学習した末での行動だろうという。
なので、みんな同じ方角(または180度逆)を向いてじっとしているのだ。

とにかく、魚類を飼うには何をどうすれば良いのか、何が必要なのか、家族も全く知らないので、大変だ。

東日本大震災の前兆現象

次に、津軽りんごさんとご自分で指定したニックネームがあるので、それを使わせていただく。

2019/07/18 17:22受信

初めてメールさせていただきます。

私、青森県の津軽地方に住んでおります。
3.11前の2~3か月前から家族全員が体験した不思議な前兆を
是非ともお知らせしたくて。

当時まだ薄型テレビは高値の時期でしたが、シャープのアクオス亀山モデル
37型を紅白で見たくて2010の年末に購入しました。

年明けあたりから、いきなり音声が止まり画面がフリーズし、30秒か60秒後に
戻る、という現象が起き始めました。
最初は一日に1~2回ほどでしたが、3月に入るころには一時間に数度となり、
「絶対に傷物だ!!」と家族中怒り狂い。。。
購入した電気店にも電話して状況を説明し、続けば返品という事になりました。

そして3.11を迎えたのです。


ここまで読んだ限りでは、「本当かな?」と思ってしまう。
巨大地震とはいっても、3カ月も前からテレビの画像がおかしくなったりするのだろうか、と。

フリーズというと、元SEとしてはシステムダウンかと思ってしまうが、ここでは画面が一時的に静止したままになるということらしい。

不思議な事に地震がきた後はフリーズ回数がめっきり減り。
けれども、大きい余震の前は必ずフリーズしてました。

現在もそのテレビ使ってますが全くフリーズ無し。
近所にこの現象を教えたら、もう一軒同じ現象の家がありました。

テレビが何かしらの電磁波?を拾っていたのでしょうか?
ちなみに北海道、熊本、そこらへんの地震の時はフリーズ無し。


東日本大震災の後で、余震が収まってからは元に戻って、現在は普通に見れているということは、やはり地震前兆だったと考えるのが自然だろう。
知り合いでもテレビが同様の状態になった人が一人いたというが、1台だけの場合よりも信ぴょう性は増すだろう。

M9クラスとなると、あるんだなーと自分でも勉強になった。
報告していただいて、ありがたい。

池谷元伺名誉教授の業績

やはりこれも、池谷元伺名誉教授の説によれば、地震の前兆現象として地下の岩石破壊によって発生するパルス電磁波が地上に伝搬し、電気製品や動物や人間などに様々な異常現象をもたらす元となるということで説明できそうだ。

このへんのことは、池谷名誉教授の著書『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない』(青春ブックス)がいちばんわかりやすく、地震の前兆現象を幅広く紹介していて、私にとっての「バイブル」の1冊だ。

このブログで寡少本を紹介すると、Amazonで古書が売切れたり高騰したりするが、まだ千円以下の本が1冊だけある。

Amazonの改定前版のカスタマーレビューで、タイトルに「百瀬さんもオススメ!」と書いている人がいて、笑った。
改訂版がどの程度変わっているか不明だが、高騰してしまったらこちらの方がまだ数百円で買えるものが多いから、こちらを買う手もある。

【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)

【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)


この本がどれだけ「神本」かは、このブログを始めて間もない2005年の記事で詳しく紹介している。


もう1冊、池谷教授の『地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス) 』は理論派向け(?)で、数式なども出て少し小難しくなるが、動物の前兆に限らず、こちらも電気製品や大気の異常など幅広く解説している。

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)


上記の記事でも紹介しているが、「動物の前兆現象なんて」と鼻で笑う科学者に、この言葉を読んでいただきたい。

まずは可能ではないかと夢を持って少しでも被害を減らす方法を考え、人事を尽くしたなら、あとは神の領域である。
−『大地震の前兆 こんな現象が危ない』、池谷元伺著、青春出版社より


以上2冊は、Amazonで古書が少なくなったら、かなり高騰するだろう。
それだけ後世に残す価値がある本だと思う。

とにかく池谷元伺名誉教授は、この分野の先覚者であり、故人になられてしまって非常に残念だ。
上記の書籍がすべて絶版になってしまったら、私が将来書く(かもしれない)同様の書籍で、なるべく同教授の業績を紹介することにしたい。




織江さんのメールの最後の部分。

●個人的には松原照さんのブログは話題になる前から2009年あたりから購読していて
陸前高田の地名のもリアルに見てました。
何故彼女がたたかれるのか?全く謎。。

●自分も少しだけ体感者です。地元が揺れる地震の前は耳が圧迫通してめまいします。
もちろん3月9日から倒れこんでました。
が、北海道地震からあまりそれがなくなったんですよね・・・

地震にもいろんな種類があるのでは?と疑ってます。

☆テレビの事例、少しでもお役にたてれば、と思います。

                 「津軽りんご」

松原照子さんが、少なくとも上記の「陸前高田」の件が「インチキ」ではないことは、自分で徹底的に調査して、同様の結論に達した。
また、その「証人」を何人も知っているが、織江さんも3.11発生前からそのブログ記事を読んでいたそうで、証人の一人に加わったことになる。

北海道胆振東部地震では東日本大震災の時ほど酷い体感がなかったというが、それは規模の大幅な違いで説明できそうだ。
たとえばM7.0とM9.0の地震では、エネルギーは約1000倍の違いがある。
もちろん震源からの距離も関係してくるが。


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