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【地震予知】7/28 三重県南東沖M6.5の深発地震は南海トラフ巨大地震の前触れ?~過去の巨大地震前のデータから可能性を検討する


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今朝3:31に起きた三重県南東沖でM6.5の地震の前兆現象などについては今日の1本目の記事で書いたが、この深発地震が果たして南海トラフ巨大地震の前兆である可能性について、過去の大地震前に起きていた深発地震のデータなどを参考に検討する。


三重県南東沖M6.5

まず、今朝7/28 3:31に三重県南東沖で発生したM6.5、最大震度4の地震のデータを再度載せておく。

発生時刻:2019年07月28日 03時31分頃
震源地:三重県南東沖
最大震度:震度4
緯度:北緯 33.0度
経度:東経 137.4度
震源:マグニチュード M6.5
深さ:約420km

どういう前兆現象があったかとか、台風6号が震源となる地点を迂回していたかもしれないといったことは、下記の1本目の記事で書いているので、興味がある方は読んでみてください。


上記の記事では、直近に起きた南海トラフ巨大地震の一つである昭和東南海地震(1944/12/7、M7.9)の9カ月前の1944/03/08 14:56に、三重県南東沖でM不明、最大震度1、深さ410kmの地震が起きていたことを書いた。

この記事では、このような深発地震と巨大地震の対応が本当にあり得るのかを、もう少し掘り下げて検討してみたい。

最近の深発地震

以下に、深さ400km以上のところが震源となった最近の地震のマップを載せる。
これは、直近100件のデータということで検索して、2002/11/17のオホーツク海南部、M7.0以降のデータとなる。

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これを見て「んーー?」と疑問に思った人が多いだろう。
これは気象庁の地震データベースのものだが、必ずしも震源は日本国内とは限らず、国内で震度1以上の有感地震と記録された地震という意味だ。

この分布図を見て、すぐにわかるのは、震源にかなり偏りがあることだ。

深発地震というものは、プレートが深くまで沈み込んでいるところで発生する。
そういうわけで、本土を南北に縦割りしたようなライン上で深発地震が頻発しているのは、太平洋プレートの沈み込みと関係していることになる。
北海道とカムチャツカ半島の間あたりの海域で起きている地震も、恐らく同様だろう。

深発地震→大地震連鎖の法則?

大きな深発地震が起きると、その後に同じプレートの浅いところで大地震が起きるという説がある。
他にも、小規模の地震が数年以内に比較的集中して起きた後で、浅めのところで大地震が起きる例もある。

大きな深発地震が起きると、それによってプレートの「留め金」が外れて、数年後、あるいは数十年後に浅い海溝型の大地震が誘発されるという。


今朝の三重県南東沖M6.5の地震は、フィリピン海プレートが大陸プレートに沈み込むところの更に深いところで起きた。
フィリピン海プレート上の大地震といえば、南海トラフ巨大地震だ。

では、この深発地震が南海トラフ巨大地震…たとえば令和東南海地震(?)を誘発する可能性はあるのだろうか?

1923年:関東地震

まず、下記の深発地震と、その後に起きた大地震の例を見てみる。

1923/06/29 19:47:40.4 小笠原諸島西方沖、562km、M6.0、最大震度1

→1923年9月1日:関東地震(関東大震災) - M7.9、犠牲者・行方不明者10万5,385人。

この2つの地震が必ず連鎖したものと断定するものではないが、その可能性として挙げている。
以下に挙げる例も、同様だ。

1930年:北伊豆地震

1930/03/06:小笠原諸島西方沖、461km、M5.8、最大震度2

→1930年11月26日:北伊豆地震 - M7.3、犠牲者272人。

1944年:昭和東南海地震

次の例は、同じ年に深発地震が多く起きていた。

1944/06/03:鳥島近海、449km、M5.8、最大震度1
1944/04/01:小笠原諸島西方沖、461km、M5.7、最大震度1
1944/03/08:三重県南東沖、436km、M不明、最大震度1
1944/01/19:小笠原諸島西方沖、503km、M5.9、最大震度1


1944年12月7日:昭和東南海地震 - M7.9、犠牲者・行方不明者1,223人、津波あり。
1945年1月13日:三河地震 - M6.8、犠牲者・行方不明者2,306人、津波あり。

1946年:昭和南海地震

次も多い。

1946/03/13:三重県南東沖、385km、M5.6、最大震度1
1945/10/09:愛知県西部、367km、M5.6、最大震度2
1945/09/23:鳥島近海、505km、M5.5 、最大震度1
1945/04/24:鳥島近海、405km、M5.8、最大震度1
1945/01/24:鳥島近海、407km、M5.4、最大震度1

→1946年12月21日:昭和南海地震 - M8.0、犠牲者・行方不明者1,443人。

深発地震数の比較

以下に、昭和東南海地震、昭和南海地震の前3年間と、現在から遡った3年間に起きた400km以上の深さの深発地震の数を比較してみる。

まず、1942/1/1~1944/12/31の昭和東南海地震の発生月までの期間で、8回起きていた。

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次が、1944/1/1~1946/12/31の昭和南海地震の発生月までの期間で、10回起きていた。

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次が、現在から遡った3年間の2016/7/1~2019/6/30で、28回起きていた。

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なぜ同じ期間で現在が多いのかというと、東日本大震災が起きた後の影響だろうか?
ただし、これは地域を絞っていないので、日本海やオホーツク海の深発地震も含んだデータだ。

オホーツク海あたりも増えているということは、そちらの方の千島海溝あたりの地震も注意ということか。

フィリピン海プレートだけに絞っても、他に原因があるかもしれず、参考までにとどめておいた方が良いかもしれない。

南海トラフ巨大地震につながるか?

今朝の三重県南東沖の地震が1回起きたからといって、必ず南海トラフの巨大地震とは結び付かないかもしれない。
だが、震源が南海トラフ上にあったことは、無視できない点だろう。

やはり、昭和の2回の南海トラフ巨大地震の9カ月ほど前にも三重県南東沖で深発地震が起きていたことが、不気味ではある。

1944/03/08:三重県南東沖、436km、M不明、最大震度1
→1944年12月7日:昭和東南海地震 - M7.9、犠牲者・行方不明者1,223人、津波あり。

1946/03/13:三重県南東沖、385km、M5.6、最大震度1
→1946年12月21日:昭和南海地震 - M8.0、犠牲者・行方不明者1,443人。

2019/07/28:三重県南東沖、420km、M6.5、最大震度4
→20xx/xx/xx:令和東南海地震?


やはり、可能性として南海トラフ巨大地震が近いと考えておいて、来なければ良かったと思えば良いではないか。
逆に、来ないと思っていて、実際に来て然も被災してしまった時の方が取り返しがつかなくなる。

地震予知と予言

ある時期に大きな地震が起きる/起きないは最終的には「神の領域」であって、何月何日に起きるということは、地震学者でも霊能者でも言えない(言っても当たらない)。

しかしながら、「大きめが来そうだ」ということは地震学者よりも「体感」する人の方が却ってわかったりする。

時には、ハムスターやその辺の動物の方が、教えてくれたりする。

もっとも、そういう可能性を科学者が認めるまでには、日本ではあと何十年かかるだろうか。

この点でも、故・池谷元伺・大阪大学名誉教授は、将来先覚者と呼ばれるようになるだろうと予測している。

『【緊急改定】大地震の前兆 こんな現象が危ない』(池谷元伺、青春出版社)で、「動物たちが教えてくれる前兆現象」の章で、「体調の変化から地震を予知する人」という刺激的な小見出しを付して解説している。

【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)

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改定前版

人間の「体感」を科学する

人間は靴を履いているせいもあって、地電流に鈍感だが、それでも雷が鳴る前に頭痛を訴える人もいる。
地震の前には、後ろ頭が痛くなったり、眩暈を起こす人もいる。

これらは、人によって電磁波を敏感に感じているために生じるのではないかと池谷氏は述べている。
長い時間にわたって電磁波の実験をしていても、目がしょぼついたり、まぶたがおかしくなったり、後頭部が痛くなったりすることがあるという。

ただ、自分は医者でも生物学者でもないからとして、この分野に深く突っ込むことはしなかったにしても、その可能性に言及されただけでも科学者として勇気ある行為だろう。
このような貴重な存在の科学者が故人となられてしまったことは、非常に残念でならない。

ヒトの体感を扱う場合は、ある意味で他の動物の異常行動よりも難しい点があるかもしれない。
というのも、ニンゲンには「思い込み」や「虚偽」といった厄介な行動パターンがあるからだ。

今日の前兆現象

ちび子の運動量は、1本目の記事で書いた通り。

私の耳鳴りは、さすがに三重県南東沖M6.5があったので、昨夜よりはかなり軽くなっている。
また、今日は16時41分に茨城県南部でM3.1の地震もあった。

連日のように書いているが、現在は7/17の部分月食と8/1のスーパームーンの間であり、これで大きな地震は終わりではないかもしれない。

1日に1~2回書くブログですべての前兆を通知するのは無理なことで、本サイトの「リアルタイム地震前兆データ」を参照したり、Facebookの「防災三昧」FBページやTwitterで自動で流している情報を参考にしたりして、防災意識を常にもつようにしてください。


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