【東日本大震災12周年】311の前にどんな前兆現象があったか?太陽活動・体感・予知夢・動物・魚類・昆虫・家電など

2023/03/11

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今日で東日本大震災発生から12年が経ったが、このM9.0の巨大地震の前には、様々な前兆現象と思われる事象が見られた。

今後の防災に活かすために良い情報となるために、ここでまとめて紹介したい。


※アイキャッチ画像:

Description: English: The Higashimatsushima Municipal Nobiru Elementary School (東松島市立野蒜小学校) after 2011 Tohoku earthquake and tsunami. Taken in Nobiru, Higashimatsushima, Miyagi, Japan.

Date: 17 March 2011

Author: Save the Children Canada

This file is licensed under the Creative Commons Attribution 2.0 Generic license.


■311の記憶

東北地方太平洋沖地震が発生して、今日でちょうど12年になる。

地震が発生した14:46には、家族で黙とうを捧げた。

いつもは聖地巡礼に行かされることが多いが、今は超多忙のため、行けなかった。


あの頃、私はSEとして両国の某ビルで某携帯キャリアのソフトウエア開発に従事していた。

その20数階建てのビルの10階で、この地震の本震を体験した。

毎日終電間際まで働いて帰宅は0時前後で、土曜日も出勤していた。


地震発生後、作業場所で地震の情報を得たかったが、セキュリティ上の理由により、PCはWebに接続できず、十分な情報が得られなかった。

またノートPCの持ち込みも禁止されていて、BlackBerryだけが頼りだった。


地震当日は、22:00過ぎまで開発要員が待機をさせられていた。

その携帯システムのサーバーがある場所で電源供給ができなくなり、ビルのサーバーに切り替えが行われるためだった。


そして翌日11:30まで徹夜で開発作業を行っていた。

自宅には、当時82歳の母が一人でいて、どういう状態か知りたかったが、携帯が繋がらず、まったく役に立たなかった


ここ小平市は、震度5弱の揺れを記録した。

古い木造の2階屋だが、母が寝ている1階はあまり大きく揺れず、2階は本棚から多くの本が落ちて、神棚の神具も落ちて散乱していた。


この100年間ほどで、小平市は震度5強以上の地震を経験していないが、もし起きたら、この家は何らかのダメージを被るかもしれない。


■前兆類

この記事では、東北地方太平洋沖地震の前兆現象の可能性があることを紹介する。

その中には、陸上動物・魚類・昆虫などの異常行動、ヒトの体感や予知夢、家電の異常などがある。

■太陽活動

私は以前から、NICT(情報通信研究機構)が発行する太陽活動のメール速報「宇宙天気予報」を購読していた。
強い太陽フレアが検出された時に、自動でメールが届くようになっている。
また、プロトン粒子フラックスが高い値を示す時にも、メールが届く。

3月に入って、3/7に4回ほど、太陽フレアが検出された旨のメールが届いた。
以降、3/8に6回、3/9に4回、3/11に2回となって、3/12頃まで連日のように続いていた。

また、3/8から、「10MeV以上のプロトン粒子フラックスが1.1e+01PFUを越えました」というメールが3/11まで連日届いていた。
上記の「Report on proton event」のメールは、それ以前は昨年8月以降届いていなかった。


その後、私よりも太陽活動と地震の関係について詳しい西マサヤさんに、上記の事情を説明したところ、こういう答えが返ってきた。

「ほぼ間違い無いですね。Cフレアでトラフ地震が起こりますので、そこで警戒を出せば皆さん助かりますよ」

ちなみに、Cフレアは結構頻繁に見られるが、上記の意味は「ベースがCまで上がったらダメ」ということだ。
つまり、持続的にCフレアが発生している時に、MクラスやXクラスが起きると大地震に繋がるということだ。

東日本大震災の際には、ベースがCでXフレアが発生していた。

■人間の体感

この当時から、自分の「体感」によってブログ上などで地震予測を行う人がかなりいた。

そのうち、「みゆ吉」さんと名乗る女性は、かなり有名な人だった。


◎みゆ吉さん

すでにアメブロは閉鎖されたが、2011/02下旬頃以降に東日本大震災に対応すると思われる体感を書いていた。


この人は、プロフィールを見ると、耳鳴りで予知の試みをしていたようだ。

耳鳴りの音の違いによって震源を特定するというものだ。


2011/03/02の記事を見ると、その前週頃からかなり体調不良だったようだ。

安定剤の点滴をしても動悸が落ち着かず、不眠になっていたという。

同日には、「絶対におかしい」として、360℃囲まれてリコーダーを吹かれているみたいな音を感じていたとある。

あまりにもキツい体感で動けないと。


そして、日が近づくにつれて、体感の激しさが増して行っているように思われる。

3/7の前震が起きる前の3/7(月)0:47には、千葉東方沖〜東北太平洋、福島県周辺内陸部、関東〜中部(伊豆を含む)を挙げている。

そして3/11当日、M9.0の本震が起きた14:46の直前の14:35に、直前の記事が書き込まれている。

そこには、「そして、今現在の感知は、宮城沖と福島内陸!」とある。


これはもう「体感」だけの地震予知の域を超えていて、プラス「霊感」を使っているのではないかとさえ思えてくる。


◎Samuraiさん

次は、どういう方法かわからないが、地震予知をやっている人のブログ。

恐らく男性だと思われる。

体感による予知かどうかもわからない。


2011/03/06(日)の「【地震予測】 岩手、宮城、福島県周辺」と題した記事を見ると、こうある。


「岩手、宮城、福島県周辺(千葉を除く太平洋側) 3/6(日)〜3/10(木)辺りまで。

※雨や雪などの影響を受けるとズレる可能性があります。」



この人の場合、地震予知以外にもいろんなことをブログで書いていて、体感予知の情報量は非常に少ない。

主に格闘技と地震予測をテーマにしているようだ。

どういう手段で予知しているのか、知りたいところだ。


■私の頭痛体感

次に、私の体感だが、3.11の体感ではないが、1ヶ月ほど前の2011/03/08の「探求三昧ブログ2」の記事で、こう書いていた。



今日は夕方頃から頭痛が始まった。

左眼の上あたりが痛んでいた。

19:00すぎの夕食時には食欲がなく、シチューと小さなパンを1個だけ食べた。

食後にロキソニンSを飲んだら収まった。


そして、3日後に下記の地震が起きた。


2011/02/11 18:59:東京湾、M3.7、最大震度2


この頃、「眠気」も地震前兆かどうか検討を始めていた。

地震の前週の3月初旬から眠気が始まっていた。

もっとも、睡眠不足のせいだったのかもしれない。


3.11の4日前の3/7頃には、軽い頭痛もあった。

まだ「3~4日ルール」を導き出していなかったが、ちょうど4日前だったので、巨大地震の前兆の体感だったのかもしれない。


■予知夢

東日本大震災の前には、いわゆる「予知夢」と思われるような夢を見ていた人も多かった。

以下に、当時の「okwave」のQ&Aに書かれていた夢の体験を紹介する。



◎宮城県の人

宮城県在住の人が、3月8日から9日にかけて予知夢を見た。

父親から「11日に地震が来る、備えておけ」と言われ、半信半疑だったという。

11日に、その人は一人で自宅の和室の自室のベッドに寝転がっていた。


最初に揺れが来て、即座に夢を思い出して「11日…!」と思って、すぐに玄関に向かいドアを開けた。

自分の部屋で机に座っていたら、間違いなく本棚などの下敷きになっていただろうという。

地震の夢を見た後に父親に夢のことを話していて、それを聞いていた父親も、地震が来てすぐに仕事場のドアを開け、誰よりも先に外へ逃げたという。


この夢の場合、何者かがこの人と父親の命を守るために、警告してくれたのだろうと私は考える。

たんなる夢にすぎないと思わず、地震が起きてとっさに行動に移したのが良かったのだろう。


◎宮城県の主婦

次に、宮城県の主婦だが、地震が来る2週間程前に夢を見た。

巨大な地震ががおこり、津波が家まで来てなんとか子供を家の中に引き上げる夢をみて、目が覚めた。

目が覚めた後も恐ろしさに自分の体が凍りついた様に冷たく、生きた心地がしなかった。


夫に話してしまうと現実になりそうで怖く、話すことができなかった。

ただ、夫に「怖い夢をみた・・・話すのも怖い・・」とだけ伝えた。


それから毎日、目覚めの悪い夢で目が覚めていた。

家のまわりにはカラスが不気味な円を描きながら飛び、雀も見かけなくなった。


11日の地震当日、家で飼っている犬が何度も吠えるので何度も様子を見に行った。

「何かを伝えたいのか、もしかして大きな地震が来るのか?」と思い、恐ろしくなった。


それから1時間で地震が来た。

地震が来て自宅は波に呑まれたが、自分と家族は無事だった。

地震を伝えてくれた?犬も助かった。


このケースの場合、明らかに11日の地震の警告としての夢だったのではないか。

そして、その夢はそれを見せた存在が意図した通り(?)、ある程度の「効果」はあったようだ。


■イヌ

次に、動物の異常行動の例として、イヌのケースを。

Yahoo知恵袋の「今回の東日本大震災。。。何か予兆を感じた方いらっしゃいませんか?」という問いかけへの回答にあったもの。



回答者は神奈川在住で、性別はわからない。

地震の前1週間くらいの間(2011/03/02頃~)、犬が抱っこを異常に求めたり、普段良い子なのに食欲が異常で、床に落ちてる食いカスやテーブルに乗って人間のご飯を食べようと必死だったという。

地震後は通常に戻ったそうだ。


阪神・淡路大震災の前兆報告をまとめた『前兆証言1519!』では、犬・猫などのペットを含む獣類の前兆証言は、264件ある。

この章の題として、「犬は吠え、猫は逃げる」とある。

飼い犬が、家人の言うことを聞かず、相手をすると噛み付くようになったとか。


東大阪市のお座敷犬は、前日から家の中の西方壁面(注:神戸地震の震源の方角)に向かって泣き続けたとか。

いつもはまったく吠えない大人しい犬が当日0時頃から地震が来る直前までワォーワォーと鳴き続けたとか。

地震の前に犬が鳴いて飼い主の命を救ったという話も、世界中でよく聞かれる。


■冷蔵庫

地震前に電子機器が異常動作を示すということも、よく聞かれる。

下記のYahoo知恵袋の回答もその一例だ。


宮城県で、数日前から冷蔵庫の音がうるさかったという。

また、これも地震の数日前からだが、車のロックのリモコンがちょっとききづらい?感じだったとか。

それは地震後の今(3/17現在)も続いているという。


冷蔵庫が異音を出すという現象は、私がバイブルとする池谷元伺氏(故人)の著書『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)』で紹介されている。

うちでも経験済みのことだ。



冷蔵庫がゴトゴトと音をたてる現象で、これも電磁波によるものだ。

冷蔵庫が帯電し、放電によってコンプレッサーへの電気供給が一時的に止まり、また電源が入るのを繰り返すので、異様な音が出るわけだ。


車のリモコンについては、家電などのリモコン全般については、これもよくあるケースのようだ。

うちでも地震前に時々あったようだ。

地震の後で元に戻ったというのならば、かなり怪しいだろう。


■サバ

次は魚類の例で、3.11の5日前に、福島県で素人の釣り人がサバを大量に釣ったという。

状況からして動物の異常行動としての地震前兆現象であったかもしれない。


■ラブカ

次は、ラブカという深海ザメの例。

地震の3日前、2011/03/08に、沼津市の駿河湾でラブカが捕獲された。


震源からの距離は450kmほどと、やや遠くなるが、M9.0の巨大地震の前兆現象としては、あり得るかもしれない。

というのも、ラブカなど深海ザメにはロレンチーニ器官という海中の微弱な電気信号を感知する電気受容機能があり、他の魚類よりも地震前兆例が多いためだ。


■イルカ

次はよく知られた例だが、地震の1週間前の2011/03/04夜、茨城県鹿嶋市の下津(おりつ)海岸の砂浜にカズハゴンドウ52頭が打ち上げられていた。


震源からの距離は約200kmで、前兆現象として十分にあり得るだろう。

クジラやイルカなど、超低周波交信で方角などを認識している海洋性ほ乳類は、ちょっとした磁気や音波の異常によって方向感覚が狂ってしまうため、座礁してしまうと言われる。

大きな地震が起きる前には、海底や大気中の磁気や音波、イオンやラドンの濃度などに乱れが生じるとも言われ、この僅かな変化を敏感に感じ取っているのではないか。


■ドジョウ

次はドジョウのケースで、okwaveの回答で、ある主婦が報告したもの。



地震の2日前の3月9日に横浜で、小学校から帰宅した息子が、「学校のドジョウの様子がおかしい。休み時間ごとに見たけど、変な動きばかりしているから、大地震が来るかも」と言ったという。

本当にドジョウが予知したのか、子供特有の勘なのかわからないとしている。


「変な動き」というのを、もうちょっと詳細に知りたいところだが、小学生の報告だから仕方ないだろう。

『前兆証言1519!』(弘原海清・編著、東京出版)では、魚類の「前兆証言」が68例ほど報告されている。



この本の中で、目についたものを見出しだけ紹介する。


(1)3日前岩屋旧一文字の海はボラの大群で埋まっていた

(2)前夜、金魚が水槽の底に沈んだままほとんど動かず餌も食べなかった

(3)地震前水槽内のシマドジョウが狂ったように上下運動を繰り返していた

(4)5時間前アマゾンナマズが突然暴れ出し手がつけられない状態だった

(5)2日前から5匹のドジョウが暴れ出し水槽の側面にぶつかって全部死んだ


上記のうち、3と5はドジョウの異常行動の例だ。

ナマズやドジョウなどの魚類が地震の前に暴れ出すというのは、多く見られるケースだ。


小学生がドジョウの異常行動を見て「大地震が来るかも」と思った判断は、素晴らしい。

たとえそうではなかったとしても、そういう観察眼というのは、今後何が起きるかわからない世界でサバイバルしていく上で大切になるのではないか。


■耳鳴り体感

最後は私の巨大地震の直前の前兆例を。

地震当日の夜だったか、2011/03/11夜?:ピー音の耳鳴りがあった。


本震発生後に、作業していたビルで体感した、余震の前兆だったのかもしれない。

本震当日から翌日にかけて、三陸沖から千葉県沖あたりでM6クラスの余震が10回以上起きていた。


「ピー」という正弦波様の耳鳴りは異様なものであり、滅多には起こらず、不気味でもある。


■知ったもの勝ち

以上のように、巨大地震の前兆現象は、これらが事実であれば自分や周囲の人々の命が助かるために非常に重要なものであり、動物前兆現象など研究すれば同僚から馬鹿にされたり村八分に遭うのはわかる。

だが、多くの人命がかかっているのだから、故・池谷元伺大阪大学名誉教授のように人命を助けるために勇気をもって研究してもらいたいものだ。


このような前兆現象の事例を多く知っていれば、そのような現象を目の当たりにした際に、ハッと気づいて、大地震の前触れかもしれないと思って防災意識を高めることはできるだろう。


日本人にあまりにも多い、「嫌なことは考えない」という幼児的な思考形態から抜け出さないと、この災害大国、3.11のような大惨事が歴史を通じて繰り返されるだけとなる。

大災害音被害に遭った人々が口々に「こんなことになるとは夢にも思わなかった」というのは、厳しいようだが、やはり根底に防災意識の欠如があるとしか思えないのだ。



※拙著Kindle本『地震前兆現象のすべて: これだけ知れば大地震から命を守れる』

この記事で書いたようなことを多くの人々に知ってもらいたいために、あまり知識がない人にもわかりやすく解説している。






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