【地震災害】「いい夫婦の日」に考える、「震災婚」と家族の絆~「絹婚式」の朝に2輪のオジギソウが咲いたわけ

2023/11/21

大地震 東日本大震災 防災

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明日11月22日は「いい夫婦の日」だが、われわれ夫婦が結婚した12年前は東日本大震災の後で、なぜか結婚するカップルが増えた「震災婚」という現象があったが、そのような災害発生時に家族の大切さを思い知らされるという実例を紹介する。


■「いい夫婦の日」

この記事を書いているのは2023/11/21で、明日11月22日は「いい夫婦の日」

もっとも、日本では結婚するカップルは年々減っている傾向がある。


下記グラフは「内閣府男女共同参画局」による資料「結婚と家族をめぐる基礎データ」からのもの。

グラフの棒は5年単位だが、変則的になっていて、2015年~2020年は1年単位となっている。

オレンジ色が婚姻件数で、青色が離婚件数となっている。



2011年のデータが無いのが残念だが、現在さかんに報道されているように、結婚するカップルは年々減少傾向にあることがわかる。



全体的には婚姻件数が減っているものの、「職場結婚」する夫婦が増えているという。

いうまでもなく、「マッチングアプリ婚」は多いが、それと匹敵するくらいに職場結婚が増えている。



■震災婚

こういうことを延々と書いていると、このブログの趣旨から逸脱するので、本題に入る。


震災婚とは、大震災が発生したことをきっかけとして行われた結婚のこと。

2011年に発生した東日本大震災の際には、これをきっかけとして結婚に対する希望が生じるとともに、結婚をすることとなった人が増えたという。


大震災の際には死に対する恐怖から、相手の年収などということを考えずに共に暮らす者を求めるということになったことから、多くの独身は結婚に向けて動き出すようになったという。


以上はWikipedia的な解説だが、実際に「震災婚」は増えていたのだろうか。


下記の11年前の『女性セブン』の記事で、消費心理に詳しい駒沢女子大学人文学部教授の富田隆さんがこう解説している。


「不安な状況で恐怖が高まると、誰かと一緒にいたいという親和欲求が生まれます。未婚の人が、夫や妻が欲しい、家族が欲しいからと結婚するのは、当然の流れでしょう」


電通総研が行った「震災をきっかけにした人間関係の変化」の調査によれば、「震災をきっかけにこれまで以上に大切にしようと思った人間関係があるか」という問いに、80%の女性が「ある」と回答。男性の68%を大きく上回った。


■家族がいる幸せ

かくいう私たちも12年前の大震災の年の2011/09/29に結婚したが、この文脈でいわれるところの震災婚とは異なるだろう。


東日本大震災の発生の翌月に出遭い、半年くらい後に婚姻届けを出したという意味では、大震災の発生に「意味」があったことは確かだが、それを機に結婚願望が高まったわけではない。


東日本大震災という未曽有の大災害が、日本人の家族観・結婚観に大きな影響を与えたことは確かだろう。

特に一人暮らしの人たちの場合、被災して心細くなり、多くの人々は「ああ、こういう時に家族がいたらなぁ」と思ったことだろう。


私自身は、大震災発生時にまだSEで、某携帯会社の「●モード」の開発に従事していて、東京・両国の某社の高いビルの10階で朝から夜までソフトウエア開発に没頭していた。

そして2011/03/11 14:46、ビルが非常に長く強い横揺れが起きた。


その日はビル停電などの対応で帰宅できず、翌日に家に帰ると、母は無事だった。

結婚前で二人だけの家族だったが、一人暮らしだったらもっと孤独感に苛まれていたいたことだろう。


たとえ被災しても、家族がいるから頑張れるというのは、経験者ならば良く知っていることではないか。


■金がないから結婚できない?

最近の報道を見ていると、結婚しない男女が増えている理由として、「先立つものがない」というのが多いようだ。

自分の経験から言うと、先立つものがなくても結婚はできる

特に「世間体に捉われなければ」、かつ男女の愛が深ければ、困難なことではないだろう。


私の場合、むしろ「お金の部分」に惹かれる女性が寄り付かなかったということが、長い人生のなかで、却って良かったといえるかもしれない。


12年前にサルちゃんと出会った後は、SEの職を失って失業状態だった。

そのため、2011/09/29に結婚したといっても、式を挙げる金などなく、役所に行って入籍届を出しただけだった。


普通の日本人同士であれば、経済、年齢差、国籍など様々なことが「障害」となっていただろうが、われわれにとっては全く障害ではなく、これまで12年間、夫婦生活を続けて来れた。


このような自分と結婚してくれたのだから、ありがたいと思う。


お互いに、相手の容姿や財産という皮相的なことに惹かれたわけではなかったからこそ、続いてきたのだと思う。


もっと「高み」を目指せば、「幸せ」という青い鳥は見つかるかもしれないという話でした。


ところで、今年2023/09/29の12周年の「絹婚式」の日の朝、ピンク色のオジギソウが2輪咲いていた。

「ああ、そういうこと?」

今になってやっと、その意味するところがわかった気がする。

もっとも、「たまたま」でなければの話だが。





※東日本大震災の年から10年間、羽生結弦選手を追い続けて取材した記録。






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