【地震前兆】エクアドルでM6.8の地震で犠牲者16人や建物倒壊~海洋現象との絡みで起きる「時」があった~日本周辺に影響はあるか?

2023/03/19

ラニーニャ 海洋現象 地震前兆 地震予知

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今日は南米エクアドル沖でM6.8の地震が発生し、現時点で16人の犠牲者の他に建物の全壊などの被害が出た。

今この時期にエクアドルで大地震が発生する必然性を調べてみたところ、一つの発見をしてしまったようだ。

それは、海洋現象との偶然では考えにくい関連性だった。


■エクアドルM6.8

地震の詳細は以下の通り。


M6.8 - 8km NNW of Baláo, Ecuador

Time:2023/03/18 17:12:52 (UTC)

   2023/03/18 12:12エクアドル時間

Location: 2.837°S 79.844°W

Depth: 65.8km


震源は、バラオという町の沿岸から1~2kmほどの沖合。


20:20時点の最新の報道では、16人の犠牲者が出ているほか。120人以上の負傷者がいるという。

トルコ・シリア地震でもそうだったが、レンガ造りの建物などは、やはり大きな揺れに対して脆さがある。


下記のYouTube動画ニュースでは、英語になるが、倒壊した建物や道に横たわる負傷者が映し出されていて衝撃的な部分もあるので閲覧注意で。



■エクアドルの大地震

エクアドルというと、過去に歴史に残る大地震はそう起きていないだろうと思われがちだろうが、実は単に知られていないだけという大地震が起きていた。


以下に、主にWikipediaの「地震の年表」に掲載された過去のエクアドル周辺で起きた大地震を示す。

ある意図があり、地震発生時に起きていた海洋現象を下記の凡例の通りに行頭に付記する。


凡例:【エ】エルニーニョ、【ラ】ラニーニャ、【通】通常期


【エ】1797/02/04:エクアドル沖、M8.3、犠牲者4万人。

【エ】1859/03/22:エクアドル、M6.3、犠牲者5,000人。

【エ】1868/08/16:エクアドル・コロンビア、M7.7、犠牲者5万5,000人。

【エ】1906/01/31:エクアドル沖、Mw8.8、犠牲者2,000人。

【ラ】1906/09/28:エクアドル沖、M8.0

【エ】1942/05/14:ペルー・エクアドル沖、M7.9、犠牲者200人。

【ラ】1949/08/05:エクアドル、M6.8、犠牲者6000人

【通】1979/12/12:エクアドル、M7.7、犠牲者600人

【エ】1987/03/06:エクアドル・コロンビアで地震、M6.9、犠牲者5,000人。

【エ】2016年4月16日:エクアドル沿岸部、Mw7.8、犠牲者661人。

【通※】2023/03/19 17:12UTC:エクアドル南部沖、M6.8、犠牲者14人

※ラニーニャ終息直後


このように、エクアドルで起きる大地震の殆どは、エルニーニョ現象の発生中に起きていたことがわかった。

エルニーニョだけに「エッ?」と驚いた。


エルニーニョ、ラニーニャ現象については、昨日の記事で紹介したばかりなので、説明は省略する。


過去にエルニーニョとラニーニャが発生した期間は全体のうちのどのくらいかについては、以下の通り。


・エルニーニョ現象:全期間中の約30%

・ラニーニャ現象:全期間中の約35%

・通常期:全期間中の約35%


このように、エルニーニョ期に大地震が起きる確率は、偶然でも約30%と最も低くなるはずが、実際は顕著に多い。


こうして、また新たな発見をしてしまった(かもしれない)。

今後の地震予知研究に組み込むことにしたい。


■海水温がカギだった

では、なぜこのような傾向となるのか?

私は、この結果を見て、ほぼ瞬時にわかった。


下記マップは、エルニーニョ期とラニーニャ期の海面水温の違いを示す。

また、今回の地震の震源を黄色丸で示す。


そして、下記のマップは2023/03/13の最新の海面水温を示している。


上記のマップと比較するとわかるだろうが、現在は既にエルニーニョ現象の発生中のような海水温分布を示している。


自説では、海水温の状態が大地震発生時に重要なファクターとなると考えている。

現在のエクアドル沖の海水温は非常に高温となっていて、現在は「通常期」でありながら、すでにエルニーニョ現象の発生中と変わらないような状況となっている。


前述のように、過去のエクアドルで発生した大地震の殆どがエルニーニョ期に起きていたことも、このロジックと矛盾しないだろう。


今回も、ラニーニャ現象の終息を「待っていた」かのようなタイミングで大地震が起きた。

そのことを「たまたま」と思うかどうかの判断は、読者にお任せする。


これまでの研究では、このようなことは、日本の特に海溝型地震でも同様の傾向が見られる。


だからこそ「海洋現象」なのだ。

理解してくれる人々はごく僅かだとわかっているが、多くの人命がかかわることなので探求をやめることはできない。


海洋現象と地震発生の関係について、詳しいことは、昨日も紹介したAmazon Kindleの拙著シリーズで詳しく解説している。

Amazonで「百瀬直也」で検索すれば、すべて表示される。


■日本への大地震連鎖?

時間的余裕がなくなったので、今日は以下のことは最低限の記述にとどめる。

過去100年間ほどで、エクアドル周辺で起きた大地震の後で日本でも大規模な地震が続いた例を示す。


1928/05/14 22:14UTC:ペルー北部、M7.3

1928/05/27:岩手県沖、M7.0、最大震度4


1971/07/27 02:02UTC:アクアドル東部、M7.4

1971/08/02:十勝沖、M7.0、最大震度5


1987/03/06:エクアドル・コロンビア、M6.9、犠牲者5,000人。

1987/03/18:日向灘、M6.6、最大震度5、犠牲者1人。


2016/04/14:熊本地震・前震、M6.5、最大震度7、犠牲者9人。

2016/04/15:熊本県熊本地方、M6.4、最大震度6強。

2016/04/16:熊本地震・本震。M7.3、最大震度7、犠牲者273人。

2016/04/16 18:58UTC:エクアドル沿岸部、Mw7.8、犠牲者661人。


熊本地震については、前震を含めてエクアドルの方が時間的に後で発生したケースとなった。

他にも、時間をかければより多くの連鎖事例が見つかるかもしれないが、今後の課題としたい。


※今日は恐らくもう1本記事を書く。



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