【地震前兆】新潟県中越地震から19年~太陽活動・深発地震・前震・動物異常行動など多くの前兆があった(3)

2023/10/24

異常震域 深発地震 太陽フレア 地震前兆 地震予測 動物前兆

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2004年の新潟県中越地震から昨日で19年ということで、今日は様々な地震前兆現象があった中で、3回目として、太陽活動、「異常震域」を伴う深発地震、動物異常行動、人工地震の可能性を取り上げる。


■太陽活動

まず、太陽フレアなどの太陽活動だが、私よりもその方面に詳しい西マサヤさんに聞いたところでは、地震の直前に下記のように注目すべき現象が起きていた。


2004/10/23:新潟県中越地震、M6.8

前日にCME観測、Mフレア

太陽風密度は、10-10



ここで、「CME」は、コロナ質量放出(Coronal mass ejection)のことで、太陽から惑星間空間内へ突発的にプラズマの塊が放出される現象のこと。


■深発地震

自説では、「異常震域」を伴う深発地震が発生した後で、周辺で大きな地震が続くことが多い。


本来、「異常震域」とは、震源周辺よりも遠方のある地域で強い揺れとなった際に用いる用語だ。

だが、私の研究では、「異常震域」が強い揺れとなるとは限らず、震度1の場合も多い。


中越地震の前には、地震の2ヶ月前以降に「異常震域」を伴う深発地震が下記の2回起きていた。


・2004/09/28 18:24:三重県南東沖、M4.7、最大震度1、深さ342km、異常震域(宇都宮市明保野町)

・2004/10/22 04:38:長野県中部、M4.7、最大震度2、深さ228km


まず、最初の09/28の三重県南東沖の深発地震について。



過去の研究から導き出した条件で、最遠の異常震域の半径300km以内で、地震発生から2週間以内にM5.0以上、1ヶ月以内にM6.0以上、2ヶ月以内にM7.0以上の地震が発生する可能性があるとする。


そして実際に、1ヶ月以内に起きた中越地震を含めて、円内に記した地震が起きていた。


次に、中越地震の前日10/22に起きた長野県中部の地震について。



このマップでは、円外が震源だった地震はもちろん、円内でも期間を過ぎていた地震は薄い青色で示している。

中越地震は、ギリギリで円内に入っている。


いずれも、中越地震は予測範囲内ということで、当時にこの手法が開発できていれば、予測できていたことになる。


現在の手法がベストだとは言えず、今後も地震データ収集を重ねていって修正するかもしれない。


更に参考までに、現在待機中の異常震域ありの地震データを2件示しておく。

薄い青字は予測範囲外であることを示す。




■豪雨の影響の前震?

次に、中越地震の前に震源の周囲で前震的な地震が起きていたかどうかを調べてみた。

中越地震の10年前、5年前、1年前から前日までの各1年間に新潟県の内陸で起きたM1.0以上の地震のマップを以下に示す。


参考までに、中越地震の本震の震源を青い円で記しておく。

まず、10年前の1年間では、M1.0以上の地震は3回だけだった。



次に、5年前では18回起きていた。


そして、中越地震の1年前から前日までの地震は、やはり多くなって34回起きていた。



上記マップで、昨日の記事で紹介した「平成16年7月新潟・福島豪雨」で最も降雨量が多かった中心地を、オレンジ色の囲みで記している。


オレンジ色の囲みの下あたりで、本震の1ヶ月半ほど前の2日間で、M2~M4クラスの地震が集中して7回起きていた。

これはやはり、豪雨の影響があったのではないかと思わせる。


元の降水量マップは以下の通り。



そして、本震と余震は、降雨量最多地帯から少し南西へズレたところの、上記マップのピンク色で示したエリアで起きていた。

このように、自説を裏付けるデータが揃ってきたようだ。


■動物異常行動

過去のブログを遡ってみると、動物の前兆現象も見られた。


Facebookつながりの人が、新潟県中越地震の前に、水戸偕楽園の桜川で集団で飛び跳ねる魚たちを見た。

震源までの距離は170~180kmほどで、M6.8という規模を考慮すると、地震前兆現象としての電流を感じて暴れていた可能性がある。


これは、家で飼われているキンギョなどでも見られる現象だ。


新潟県中越地震では、阪神・淡路大震災の前兆現象を集めた『前兆証言1519!』のような本がなく、まとまった形で検討できないのが残念だ。


3回に渡って書いてきた新潟県中越地震の前兆類の解説は、以上で終わりとする。

かなり手間がかかったが、自分自身にとっても新たな発見があった。


今回の調査で思うことは、大規模な内陸の直下型地震の場合、海洋型よりも顕著な前兆現象や情報が集まりやすいというメリットがある。

そのため、今後の直下型地震などでは、警戒を促す情報を事前にある程度提供できる可能性が高くなるだろう。



※Amazonで「地震前兆」で検索したら、5番目に自分のKindle本が出てきた。

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※うちの子たちの将来については、周囲の能力ある人たちがどんどん教えてくれるので、ああそうなんだと感心するばかり。





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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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