昨日のブログ記事で、09/30のフィリピンのM6.9の地震が「空白域」で起きていたことを示したが、過去の歴史的大地震でも見られたことであり、その事例を示すことにしたい。
■フィリピンM6.9
再度、フィリピン地震の詳細と月齢を示す。
【-7】2025/09/30 22:59:フィリピン中部セブ島沖、M6.9、深さ10km、犠牲者26人
【S】2025/10/07 12:48:満月
その後に、今日までに余震も起きている。
犠牲者は今日までに72人に増えたとの報道もある。
■空白域
昨日の記事で書いた通り、1900年以降にフィリピンで起きたM6.0以上の地震をプロットすると「空白域」ができていて、今回の地震は正にその中で起きていた。
上記のUSGSの震源マップを、よりクローズアップして震源付近を見ると、下記のようになる。
ここで、今回の震源に最も近い幾つかの地震を見ると、100年近く経っていることがわかる。
一つだけ、7年前の2017年に起きていたものがある。
やはり、そのくらい日時が経ってから、「起きる”時”」が来たために、つまりひずみが溜まってきたことから発生したということだろうか。
■東北地方太平洋沖地震
では、過去の大地震の前には、同様の空白域ができていただろうか。
すべてではないが…というか1件を調べるのに非常に時間がかかる作業のため、多くの地震を調べることは困難だ。
歴史に残る巨大地震ということで、まずは14年前の東日本大震災を見てみる。
震源周辺で、5年前から前震発生前までに起きていたM5.0以上の地震の分布は、下記の通り。
本震の2日前に起きていたM7.3の前震も、M9.0の本震も、過去5年間でM5.0以上の地震が起きていない「空白域」ができていたことがわかる。
■能登半島地震
次はまだあまり精査していない段階だが、昨年1月の能登半島地震の例。
5年前からのM1.0以上の地震分布を見ると、震源の周囲に空白域ができている。
この地震の場合、群発地震や大きめの地震が事前に起きていたことからも、将来の大地震の発生を警戒する余裕はあっただろう。
■ミャンマー地震
次に、今年2025/03/29にミャンマーで起きたM7.7の地震について見てみる。
この場合は、過去に大地震が少ない地域のため、1900年以降のM6.0以上の地震をプロットしてみた。
この地震では、本震の直後にM6.7の余震が近場で起きていたが、他に近場で起きていたのは、かなり日時が経った地震が目立つ。
■次の南海トラフ?
次に、時期が前後するが、昭和東南海/南海地震の2件が起きた後で、その震源域の周辺でどれだけ地震が起きていたかを見てみる。
この2件の地震が起きる前ではなく、1975年以降の約50年間で、当時の震源域では地震の回数が減っていたか、増えていたか。
すると、上記のように、2件の巨大地震から30年ほど経った後では、あまり地震が起きていない。
これをどう解釈すべきかは容易ではないが、これからまた同じあたりで大きな地震が起きるということだろうか。
他にも、内外でまだ私が気づいていない大地震は多いだろう。
今後も少しずつ研究を重ねていくことにしたい。
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