今日は15年前に東北地方太平洋沖地震が起きた日の前日であり、昨日に続いて第2弾として、過去に三陸沖で起きた大地震と海洋現象に何らかの関連があるかどうかを見ていきたい。
■ラニーニャ現象とは
「ラニーニャ現象」とは、南米ペルー沖から太平洋赤道域の日付変更線付近にかけて、海面水温が平年より低くなり、その状態が約1年程度続く現象のこと。
数年に1度発生し、日本では「夏は猛暑・厳しい残暑」、「冬は寒波・大雪」となりやすく、季節の特徴を強める傾向がある。
その反対に、「エルニーニョ現象」は、同じ南米ペルー沖から太平洋赤道域の日付変更線付近にかけて、海面水温が平年より低くなり、その状態が約1年程度続く現象のこと。
■3.11前の海洋現象
普通の地震研究者は海洋現象などに関心を持たないが、私のこれまでの研究では、エルニーニョなど海洋現象と大地震(特に海溝型地震)の発生は密接に関係している。
では、東日本大震災の前後にはどのような海洋現象が起きていたかというと、下記の通り。
凡例:【ラ】ラニーニャ現象、【エ】エルニーニョ現象
【ラ】2010年夏(8/10以降)~2011年5月中旬(0.8年間)
【地震】2010/10/25:スマトラ島沖地震、Mw7.9、犠牲者400人以上。
【噴火】2010/10/26:ムラピ山噴火、犠牲者386人、VEI4
【暖冬】2010年冬~2011年(日本)
【豪雪】2010年12月~2011年01月:平成23年豪雪(北率豪雪・山陰豪雪)
【地震】2010/12/22:父島近海、M7.4〜M7.8、最大震度4、津波60cm。
【噴火】2011/02/01 07:54:新燃岳、VEI3。
【地震】2011/02/22:ニュージーランド・カンタベリー地震、Mw6.1、犠牲者・行方不明者181人。
【三陸】2011/03/09:三陸沖、M7.3、最大震度5弱
【三陸】2011/03/11 14:46:東北地方太平洋沖地震、Mw9.1、犠牲者・行方不明者約2万2000人。
---【ラ】---
このように、東日本大震災は前年夏に発生したラニーニャ現象が終了しかけていた時に起きた。
■2011年のラニーニャ
2011年のラニーニャ現象についてAIに聞くと、以下のような回答が返ってきた。
【Google AI】「la nina 2011」で検索した結果。
2011年のラニーニャ現象は、観測史上最も強力な「ダブルディップ(2年連続)」の事例の1つであり、世界中で極端な気象を引き起こしました。東アフリカの干ばつによる飢饉、オーストラリアの記録的な豪雨、北メキシコと米国南部の歴史的干ばつ、および大西洋の活発なハリケーンシーズンがその主な影響でした。
このように、強力なラニーニャ現象が世界中の異常気象を引き起こしていた。
これが、この年の巨大地震の発生に何らかの関係があったかどうかについては、今後の課題としたい。
■平常期に多い
次に、過去の三陸沖で起きたM6.0以上の地震の発生時の海洋現象で集計すると、下記のようになる。
このように、三陸沖の大地震は、エルニーニョ期には少なく、平常期にやや多く起きていた。
■エルニーニョ発生か
現在は、エルニーニョもラニーニャも発生していない通常の状態となっている。
だが、どちらかというとラニーニャ現象に近い状態が続いているという。
だが、ラニーニャ現象に近い状態は解消に向かっているとみられ、春の間にエルニーニョ現象が発生する可能性と平常の状態が続く可能性が同程度(50%)となる。
そして、夏には平常の状態が続く可能性もある(40%)が、エルニーニョ現象が発生する可能性の方がより高くなる(60%)とみられる。
これまでの自分の研究では、エルニーニョ現象が発生中は日本周辺の大地震が比較的少なくなる傾向が見られる。






