【地震前兆】海洋現象と南海トラフなど大地震発生の関係~負IODと黒潮非大蛇行期で秋以降にどうなるか?

2025/10/19

エルニーニョ 海洋現象 地震前兆 地震予測 南海トラフ

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今年の夏は世界的に異常な猛暑となったが、これにはインド洋ダイポールモード現象という海洋現象の影響もあったといわれ、これは日本あたりの地震の発生にも影響を与えると考えられ、今後も気温変化とともに注視する必要がある。


■猛暑の原因

EUのコペルニクス気候変動サービスの発表によると、2025年8月は世界的に史上3番目に暖かい8月となった。

平均地上気温は、記録上最も暑い2023年と2024年の8月よりも高かった。

1ヶ月ほど前の世界気象機関(WMO)の予測によると、ラニーニャ現象が2025年9月~12月に発生する可能性がある。


さらに、負のインド洋ダイポールモード現象(IOD)現象が2025年11月~12月に続く可能性があるという。

このため、インド太平洋地域では降雨量が平年を上回る可能性がある。


このため、9月以降、ラニーニャ現象による一時的な寒冷化の影響にもかかわらず、世界の多くの地域で気温は依然として平年を上回るとWMOが予想している。


■海洋現象の状況

現在は、海洋現象の発生状況は以下の通りとなっている。


◎エルニーニョ/ラニーニャ

・エルニーニョ:

・ラニーニャ : →ややラニーニャに近い

・平常期   :


現在は太平洋の西側の日本周辺が海面水温が高い傾向。


◎ダイポールモード現象(IOD)

・正 :

・負 :→2025年夏~(秋頃まで)

・なし:


負IODが、恐らく秋頃まで続く予測となる。


◎黒潮

・大蛇行 :

・非大蛇行:→今春以降


春以降に、黒潮直進期が続いている。


現在は、ラニーニャ現象に近い状況が続いているとされるが、冬には終わり平常状態になると予測されている。


■負IODの傾向

ここで、現在続いている負IODの期間中に、過去に日本で大地震は多かったか、少なかったか?

以下の通りとなっている。


M6.5以上:617回(1919~2019)

・正IOD:     70回 期待値の80%と、やや少ない

・負IOD:     57回 期待値の80%と、やや少ない

・IODなし:   490回 期待値の110%と期待値に近い


このように、正負のIOD期間中は、国内の大地震がやや少なくなる傾向にある。

ただし、これは内陸地震も海溝型地震も含めた平均的な傾向であり、あまり過度に信用しすぎない方が良いだろう。


■南海トラフ地震

次に、過去の南海トラフ巨大地震と海洋現象の関係を見てみる。


◎16世紀以降の南海トラフ巨大地震

・合計: 6回

・エルニーニョ中: 02

・ラニーニャ中: 00

・通常期: 04


IODの期間がわかっているのは、20世紀に入ってからになる。

このため、過去の南海トラフ巨大地震については、1944年の昭和東南海/南海地震だけがわかっている。

2つとも、IODが起きていない平常期だった。


日本の歴史に残る大きな被害地震は、大正関東地震、昭和東南海・南海地震、兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震など、いずれもIODが発生していない時期に起きていた地震が多いのが興味深い。


インド洋の海洋現象が、日本の地震に影響を与えることは考えにくいだろうが、少なくとも日本の気象には影響を与えていることがわかっている。


今年11月頃に負IODが終われば、その後の半年以上はIODなしの時期に入る。

黒潮大蛇行も終息した現在、南海トラフ巨大地震発生の可能性が高くなるといえるだろう。



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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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