【地震前兆】韓国・済州島の地震の前日にマダイ大漁は地震前兆か?阪神・淡路や東日本大震災の前も豊漁だった

2021/12/16

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12/14に韓国・済州島沖でM4.6の地震が起きたが、前日に近海でマダイが豊漁だったというが、これは地震前兆現象だったのかどうかを検討する。

■東シナ海の地震

12/14のブログ記事で、東シナ海の韓国・済州島南西沖でM5.2、最大震度1の地震が発生したと書いた。

この規模は気象庁発表のもので、米USGSではM4.6など調査機関によって異なる。


下記データはUSGSのもの。


時刻:2021/12/14 17:19 JST

規模:M4.6

深さ:10.0km


■マダイ大漁

韓国の報道によると、この地震の前日12/13午後に、済州島の東方海域で、マダイ約25000匹が漁獲されたという。



真鯛は、韓国でも日本でも重要な食用魚だ。

単に「鯛」といえば狭義にはマダイを意味する。


また、済州島付近では異様な雲も見られて、「地震雲」と騒がれた。


米USGS(アメリカ地質調査所)は見解として、「動物の集団行動は原因が分からず、一貫性がなく科学的ではない」「地震雲も科学的根拠のない単なる気象現象」と発表した。


だが、韓国のネット上では、下記のような意見が出ている。


「科学的根拠がないのではなく、科学的に究明できる能力が足りないんじゃなくて?」

「魚の場合は研究結果が少ないから確かではないかもしれないけど、地震雲の場合は十分に物理的な関連性があると思う」

「動物の方がよく知っているのかも」

「阪神淡路大震災のときも浦項北部の海にカモメの群れが水面に浮かんでいた。科学も重要だけど、天災地変は小さな生き物たちがよく知っている奇妙な現象」


■マダイの生態

マダイの成魚は水深30~200mの岩礁や砂礫底の底付近に生息し、群れを作らず単独で行動する。

それが2万5千匹も漁獲されたのだから、異常事態だろう。


下記マップのように、済州島の東沖が漁場となっている。



■海水温の変化

では、マダイの豊漁が地震の前兆としての異常行動だったとすれば、何かしら海中で異変が起きていたかもしれない。

多くの場合は海水温の異変があるために、earthサイトで調べてみた。



下記の動画は、このサイトで「海面水温異常」のデータを日毎に表示させたものをPC上でキャプチャしたもの。

海面の色は地震の1週間前の12/06からの海面水温を示すが、青系ほど水温が低く、黒が平均で赤→黄色と高くなっていく。


これを見ると、黄緑色の小円で示す震源あたりの海水温が黒から次第に赤みがかって、地震前日のマダイ豊漁があった12/13に赤が最も濃くなる。

そして地震の翌日にはまた黒が混じるようになり低くなった。


これは海溝型地震の前の典型的な海水温の変化だ。

マダイたちは、この海水温の変化によって居場所を変えた可能性があるだろう。


■過去の地震前兆事例

次に、過去に大きな地震の前にマダイが大漁になった例があっただろうか。


1995年1月17日の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の前後、1月16日~20日にかけて、通常のマダイの漁場である明石海峡の定置網で不漁で、淡路島南部の定置網で例年の30倍の豊漁となった。



また、10年前の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の3ヵ月前に、岩手県・青森県の太平洋沿岸で、マダイの豊漁が続いたという。

通常、両県ではマダイの漁獲がほとんど無いという。


また、マダイが回遊する海域で大地震が起きた後でマダイが集団で移動する例もある。


マダイの地震前兆現象の可能性を「科学」の名のもとに否定する人々は、果たしてこのような事実を十分に吟味した末での結論なのかというと、甚だ怪しい。

やはり、ある事象を否定するならば、論文などそれなりの手順を経て行うべきだろう。



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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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