大地震の前に起きる前兆現象の一つとして気温変化があるが、12/08の青森県東方沖M7.5の地震の前にも顕著な気温の上下という変化があり、このような法則性を知っておくだけでも、地元の大きな地震をある程度推測できるだろう。
■兵庫県南部地震
まず、過去の歴史的大地震の前の気温変化の例をいくつか示す。
30年前の阪神・淡路大震災の時のものを。
1995/01/17 05:46:兵庫県南部地震、M7.3、最大震度7
※犠牲者・行方不明者6437人
この地震が起きた1995年1月の、震源近くの洲本(兵庫県南部、淡路島)の日毎の気温グラフは下記の通り。
値は日々の最高気温となる。
このように、地震の8日前に顕著な最高気温のピークがあった。
この位の規模で、8日前にピークというのは、非常に良く見られるケースだ。
■日向灘地震
次に、今年の日向灘地震の時のデータ。
この時は、2025/01/13にM6.6の地震が起きた。
2025/01/13 19:32:日向灘、M6.6、最大震度5弱
下記は震源付近の宮崎の気温変化のグラフ。
この地震はそれほどの巨大地震ではなかったが、それでも7日前に顕著な気温ピークが見られていた。
■青森県東方沖地震
次に、先日12/08の青森県東方沖地震の前はどうだっただろうか。
2025/12/08 23:15:青森県東方沖、M7.5、最大震度4
まず、前月11月の震源近くの八戸(青森県)の気温グラフ。
まず、地震の14~16日前(ピークは15日前)の3日間にほぼ均等な山ができていた。
次に、地震発生月の12月のグラフ。
このように、地震の8日前にピークがあった。
15日前も8日前も、M7クラスの大地震の前には非常に良く見られるパターンだ。
■普遍的な法則性
このように、地震の規模や震源からの距離にもよるが、最高気温のピークの山があり、その数日後に本震に襲われるというのは、過去の大地震の前兆として非常に顕著に見られる。
震源が沖合の海溝型地震の場合は、どうしても観測点から距離があるために、上記のような顕著な気温変化とならないことが多い。
以上は短期的な気温変化だが、この他に、歴史に残るような大規模な地震の場合は、長期的な気温の変化も見られることが多い。
たとえば、東日本大震災の前年には東北地方で猛暑があった。
あくまでも可能性として検討しているが、このような巨大地震の場合は、半年くらい経ってから起きる場合もあるのではないかと考えている。





